2014年7月15日火曜日

所有ギターその3 シャーベル改造機2

 それまでメインで使うギターとしてはフェンダーUSAのストラトを使っていた。

 しかしアームを多用するとチューニングが狂う。改造で改善はみられたものの、当時はライブも結構やっていたので、フロイドローズを使いたくなったのだ。2009年の事。

 メイプル指板でストラトシェイプ、24フレット仕様でフロイドローズ、ボディーカラーは赤で、ピックガードはホワイトパーロイド。

 そんなギターは見つからず(笑)、一番近いかなぁと思う市販品ギターも軽く10万円を超える。とても当時そんなお金はなかったのでヤフオクを眺める日々が続いた。ある程度近いものがあるなら、前回にパーツを寄せ集めて組み上げた経験もあるしな、と。

 とりあえずネックだけでもと探していたがなかなかメイプル指板の24フレット仕様はない。

 しかしある日、ネックとボディのセットで(ジャンク品、パーツは一切無しなのでかえって都合がいい。自分のすきなパーツで組み上げられる)オークションで発見した。熾烈な闘いを制して見事に落札。

またもやシャーベル(日本製造)だった!ピックガードレスの2ハム仕様だ!...
うーむ、これは改造のしがいがある。

 まず2ハム仕様からSSHピックアップレイアウト(今回はフロントはシングルサイズのハンバッキング・ピックアップにする)ができるようにボディを加工しなければならない。つまりボディを弁当箱みたいに箱状にザグる。ピックガードでかくれてしまうからそんなにシビアな技術はいらないが、彫り込むのに道具はいる。ホームセンターでトリマーというのを買ってきた。
これは怖い!気を許すとトリマーが暴れだしそうだ。大事な指を切ってしまう訳にはいかん。慎重すぎるほど慎重に作業。ちなみにものすごい木屑とホコリが散乱するので自宅でやるのは結構厳しい。あとで掃除が大変だった。

 ピックガードは一枚板のピックガード用の材料をネットショップで購入。前回もピックガードの切り出しは経験したので道具はあるしコツはつかめている。
スイッチ、トーンポッドを取り付け配線。トーンはひとつ増設し、フロントとリアで個別にトーン調整できるようにした。さらにプルスイッチ内蔵のポッドにして、フロントもリアもハンバッキング・ピックアップをプル時にシングルにできるようにした。これでギター本体だけで色んな音が出せるようになる。
しかし、もともとピックガードレスのギターだったので裏面のメンテナンス・スペースのみで配線をおさめなくてはならない。だからこんなありさまですよ(笑)。すげー大変。

 元は木目だったヘッド部。ボディにあわせて塗装した。一度ペーパーがけしてクリア塗装を落として木を露出させ、水性のマホガニー染料で木を染めた(少し炭をまぜて色を調整した)。前回のシャーベルと同様に名前のカッティングシールを貼り、その上からクリアの塗装で保護。
完成〜。世界にひとつだけのマイギターとなった。


 やはりボディにピックアップがダイレクトにマウントしてあるものより、ピックガードマウントのほうが俺にはしっくりくるようだ。ピックアップはディマジオでフロントはトーンゾーンS、リアはトーンゾーン。

 チューニングもゴトー製のフロイドローズでバッチリ。

 こんなに自分で組み上げると果たしてステージで弾いても通用するだろうか?と思うんだけど、今回は前回よりもやはりうまく組み上がり、非常に演奏性も音も満足できる仕上がり、ノイズも少ない。検討していた市販品の半分以下の金額でできた。やはりネックとボディ、前回のシャーベルは本当に安いエントリーモデルがベースだったのだが、今回のはある程度、元々価格の高いギターだったようだ。それとフロイドローズがゴトー製であったこと。本家フロイドよりも安いけどすごく精度が良いのか安定する。ピックアップの選択もハマった。

 と、いうわけで貧乏ギターなのですが(笑)、それからすでに5年、結構なステージでこれを使っている。立派なメイン・ギターとなっている。

 ネットで公開している動画を見て「これはどこのメーカーのギターですか?」と見知らぬギターキッズから質問されることも幾度かあったので、こういうことです!(笑)

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