2012年12月17日月曜日

記録13

下肢深部静脈血栓症は肺塞栓症とセットで発症しやすいらしい。
別名、エコノミークラス症候群。
要は長時間、飛行機に乗っている。すなわち長時間おなじ姿勢でいる。機内は乾燥し、脱水症状が起こりやすい。血液がドロドロになり血栓ができやすくなってしまう。足が運動していないのでなおさら血栓ができやすくなってしまう。
そしてその足の静脈にできた血栓が、突然の運動再開などにより詰まりが解消されて、血栓の固まりが血管内を移動し、肺の血管で詰まってしまう。
肺は無数の血管が張り巡らされそこで血液に酸素を取り入れる。その血管が詰まることで呼吸が困難になってしまう。
運が悪ければ即刻、死亡なんてこともあるらしい…
私のように、交通事故などで足を怪我したことで起こるケースもなきにしもあらず、だそうだ。
ちなみに、事故相手側の保険担当の方の話では初めてのケースだそうだ。
そう考えると、私の場合、血栓が非常に長い期間をかけて、広範囲に固まっていったようで、しかも途中で一度血栓が肺に入り込んでしまっている。幸いなことにその時に致命傷ではなかったのだ。つまり、運が悪かったり、あのままもうしばらく仕事が抜けられず病院に行けなかったら…自宅か、仕事先の現場、それか移動中の車で突然呼吸困難になり、最悪そのまま天国に行っていたかもしれない。
ならば、あのタイミングで病院に行き、そのまま入院、処置してもらえたのは幸運だったのかもしれない。
足の血栓の範囲がせまければカテーテル手術をして血栓を取り除き、さっさと退院できるようなのだが、それができないので飲み薬、ワーファリンで血液をサラサラにするしかないのだ。
ワーファリン服用の注意として、納豆は食べてはいけないらしい。いけないと言われると食べたくなるのが不思議。
血栓が溶けない場合、何ヶ月かかけてそのまわりのもっと細い血管が成長していき、静脈の機能を補おうとするらしい。人間ってすごい。
足も肺も、血栓がいつか溶けてなくなるといいなぁ。
やはり退院後の運動能力が、以前とは違うだろうからね…
可能性がゼロではない限り、がんばるしかないでしょう。がんばろう。

2012年12月16日日曜日

記録12

とりあえず点滴はしなくていいようなので、腕に刺さっていた針は抜いてもらった。
実は注射の類は結構苦手でして…血を見るのも苦手。
薬の効果をまめに調べなくてはならないので、朝ほぼ毎日、採血されます。それをしらべてもらって夜に飲む薬の量を調整していくらしいです。
その他、割と頻繁にナースさんが血圧と酸素量、体温を測定。足のむくみ、いたみ、しびれと足の脈を確認。それと肺の具合の確認。息苦しくないか、胸の痛みは?気持ち悪くないか?
シャワーを浴びるのも解禁になりまして、スッキリすることができました。
足には包帯を巻いてむくみをおさえていましたが、そういう病気の人の為のストッキングがありまして、それを履くことになりました。なれないとキツくてなかなか履けないです。しかしこれで圧迫して静脈の血液を押し上げてやる。
トイレまでの行動範囲が、病棟のその階ならば歩いてもよくなったので、少し窓際に外の景色を見に行ったりできます。八階からの景色はかなり眺めがよく、前橋、高崎の背の高いビルや渋川の夜景まで見えます。
ただ、歩けるといってもまだやはりそんなには動いちゃだめなようで、ほとんどベットの上にいますが。
横になっている時は、少しでも足のむくみがないように、静脈が流れやすくなるように左足を少し高く上げています。
しかしこれがなかなか腰が痛くなるんです…
朝は6時に起きて、夜9時に消灯。なるべくその通りに行動してます。年寄りの安静にしてなきゃならない人がほとんどなので。
しかし、昼間は暇で、なんだか眠くなってしまうんですよね。そして夜が目が冴えてしまう。なるべく昼間に眠らないように気をつけています。
左足はかなり腫れむくみもなくなりました。しかし右足と比べるとあきらかに異常な色をしています。血行が悪いんでしょうね。そして入院の時の痛みはないですが、違和感は残っていて、おそらく立っていたり歩いていたりするとまた痛みがでるな、という予感はあります。
18日間たった時点で体重は8キロくらい減りました。ちょっと急ですよね。病院食しか食べていないので、脂肪も落ちたと思いますがそれよりも動かないせいで筋肉がかなりなくなってしまいました。だから軽くなったのだと思います。腕も足も細く、やわらかくなってしまい、これは取り戻すのが大変そうです…仕方ないので、ちゃんと動ける状況になってから考えることにします。あとなぜか身長が2cm延びました。寝てばかりいるのが関係しているのでしょうか?
そんなこんなで、およそ二週間の間をあけて、12月19日に三回目のCT撮影をすることになりました。
そこで、血栓の状態が以前より悪くなっていないこと、安定した体調で服用するワーファリンの量が決められるようであれば、退院する方向に進みましょうと言われました。
もしうまくすれば退院が思ったより早くできるかも?もちろんその後は通院が必要だし、しばらくは自宅療養で仕事はもちろん出歩くこともできませんが、家には帰りたいですから。ギターも弾けますしね。
真面目におとなしく、がんばって安静に。一日でもはやく退院したい。
そろそろ部屋主になりそうなもので(笑)
たまに窓から、青い空を眺めています…
はやく外に出たい。

2012年12月15日土曜日

記録11

入院も1週間を過ぎると、同室の入院患者の顔もだんだんと変わっていったりする。
自分は血管外科ということになっているが、循環器系の患者の病棟にあるらしい。同室の人達もそれなりに危ない状況から安定してきた人が多いようで、夜、救急車で運ばれてきた人や、部屋から手術へ出ていき集中治療室へ移る人、手術後に安定してきてまた一般病室に入る人、一度退院したのにまた病状が悪化して戻ってくる人などなど…
多くの人が自分よりご年配で、やはりずーっと点滴や薬を管で体に入れていたりして、安静度が高い。トイレにも自由に行けない人も多い。
しかし、手術ができる人は手術後しばらくまでは大変つらそうだが、そこからの回復が非常に早くてあっという間に退院していく。うらやましい。
私の担当医となってくれた先生は女性で、背の小さい若い人だ。とても誠実に丁寧に話を一生懸命してくれて、そこはかとなくデキル雰囲気も漂っていて信頼が置ける。
この病院の空気からしてそういう先生が多いような雰囲気がする。他の先生とも協力、連携しているようだし、看護師さんたちもすごく統率されつつ、一人一人が向上心を持っているように感じる。
なかなか大きな病院なので、働いているスタッフもかなりの人数だと思う。清掃したり配膳したりする方々もふくめ、やはり全体的な空気がいい。きっと引き締めるべきところはきっちりと引き締め、真剣に仕事を協力しながら高めながらやっていこうとしているのだと感じる。
結構病院って…なんか連携という部分ではあまり期待してなかったのですが。なんかそういうイメージありますよね。医師間もそうだし、看護師とか事務とかとの連携って実は大変だと思います。
今回の入院治療の費用に関して、病院と事故相手の保険との連絡がうまくいかないこともありました。検査の結果をまっていたり病院の判断、保険の対応など、どちらからも状況を待つ姿勢になっていたみたいで動きが止まってしまっていたようです。
肝心の私自身が動けませんから、色々多方面への連絡も満足にできないので、なんとか話をまとめるようにするまで気が気ではなかったです。やはりお金は心配ですからね。結構かかると思うし。
今後のことはまだ決まっていないことのほうが多いですが、とりあえず少し気が楽になったような。

2012年12月14日金曜日

記録10

血液検査から、先天性、遺伝性で血栓ができやすい体質なのかどうかを調べた結果、まったくそんなことはなく、原因としては10月1日の追突事故で左足をなにかにぶつけた衝撃できっかけとなる血栓ができてしまった。
そしてその後、一週間はほとんど歩けなくて横になっていた。それに加えて体調が、血栓ができやすくなってしまっていた。たとえば運動不足、脱水症状など。その期間にエコノミークラス症候群となり、血栓がたまっていったのではないか。
原因が事故にある、と言われたのはある意味、ほっとした。なぜなら自分に先天性で原因があるとしたら、事故の保険で治療費も休業補償も慰謝料も出ない。ものすごいことになるからだ。給料も出ず入院費と退院後の通院費用も自分で出さなければならないとなればおちおち寝てもいられないのです。
しかしはっきり原因が事故にあったとなれば堂々と主張ができる。保険屋さんと交渉できるのだ。
事故がなかったらこんな年末年始の仕事もプライベートも忙しい時期に寝たきりになる必要もなかったのだから…たくさんの人達に迷惑をかけることも。
そしてもうひとつ気がかりなのが、肺塞栓。
足から飛んだ血栓が肺に一カ所、詰まっている。幸いなことにまだ呼吸には影響がない。思い返せば一度だけ夜、寝てるときに胸が痛く苦しいことがあったが…
肺にはまず一本の太い血管が入っていく。そして一番目の分岐で右と左に別れる。次の分岐でさらに上と下、さらに三番目の分岐でまた別れて…の繰り返しで細かい血管が広がっていくのだが、その三番目の分岐後の一カ所で詰まっているのがCT撮影で確認できた。
残念ながらこちらの血栓も一週間ではよくも悪くも変わりはなかった。
薬で血液が固まりにくい状態にはなっていることが確認されている。薬の力を借りていればこれ以上血栓は増えないだろうし、詰まっている血栓もこのままだろう、飛ぶ危険性もおそらくないだろう、ということで、
腕の血管に直接入れていたヘパリンはその日でとりあえずストップ。飲み薬のワーファリンの量を細かくコントロールする為に細かく調整していく。ワーファリンは一生飲み続けることになるかも…
薬の量を決められるようになるまで時間はかかるらしく当分入院継続だが、トイレまでだった行動範囲は病棟のその階だけなら少し歩いてもよくなった。
腕から針も抜けたので、かなりそれは楽になった。ずっと自分の身体に針が刺さっているのはどうにも嫌だ。
しかし、まさかこんなことになっていたとは…自分の身体なのに、目には見えないがまったく予想にしなかった展開だ。2ヶ月近く原因がはっきりせず、痛みにかなり苦しまされた。正直疲れ切っていた。
しかしいつまでたっても良くならない左足は、血栓のせいだったのだ。なぜもっと早く気がつくことができなかったのだろうか。疑問に思って総合病院に行かなかったのか。いろいろ理由はそれなりにあったのだが、非常に悔やまれる。
仕方がない。人のせいにしてもしょうがない。
自分の身体、自分のこれからなのだから。

記録9

先生の説明。別室で、入院したときの一週間前と、その日、一週間たったCTの画像を比べながら。
左足の血栓は膝の裏あたりからずっと足の付け根まで、左右の静脈が合流する手前までほぼ完全に詰まっていた。静脈は動脈に比べて圧があまりないので通常はつぶれているらしく、平行して走る動脈が丸い断面でくっきり写るのに対して静脈は見てもよくわからない。はずなのだが、私の左足の静脈、つまっている部分は丸い断面。つまりつまった血栓が血管を押しひろげている状態で、ずっと白く、つまっていることがくっきりと撮影されていた。
ひどくショック…
本来心臓に帰って行くはずの血液が静脈が詰まっているせいで充分に戻れず、血管から水分が染み出て足にたまり、足がパンパンに膨れ上がった、という状態だったらしい。どうりでまさに水風船のようにブヨブヨと膨れていた訳だ。画像からも足の筋肉と皮膚の間にずっと水が溜まって足が太くなっている様子がよくわかる。
そして一週間後の画像を見ながら、つまり現在の状況の説明が始まる。
血栓に関しては…残念ながら、一週間前とまったく状況は変わっていないと。
つまり薬では溶けなかった。詰まったまま。
しかし進行もしていない、悪化しているわけではない。
残念ながら、この先この血栓がなくなるということは考えにくいでしょう、だって…
ただ、絶対になくならないとも断言はできない。可能性はゼロではないし、血管というものはこうなった場合に自ら別のルートが徐々に発達して、もとのようにはならないが補っていくのだそうだ。時間はかかるらしいが。
腫れは、一週間左足を高くして、包帯グルグル巻きで締め上げて寝たきりだったのでほぼ正常な状態まで戻ったが、また歩くようになれば少し腫れたりするでしょうと。
まぁ…なんというか、奇跡は起こらないのだな。

2012年12月13日木曜日

記録8

肺塞栓…の死亡率とか…
あまりに暇なのでネットで調べちゃったりして…凹んだり不安になったり。
そんなこんなで、入院一週間でどんな状況に変化があったのか、もしくは変化がないのか。
二回目のCT撮影の為、車椅子で移動。そう、ずっと移動は看護士さんに車椅子を押してもらう。今までそんな経験も無かったからすごく恥ずかしい。
造影剤が身体に入れられると頭の先の方からすごく熱くなる。それがスイーッとだんだん足の方に移動していく。これもものすごい違和感がある。そしてCTの中にウィーンと身体を入れられては息を吸って、止めて、はい力を抜いての繰り返しで輪切り写真を撮影される。
造影剤は人によっては気持ち悪くなったり、頭痛がしたり、湿疹ができたり副作用が現れる人が多いらしく、経験のある人にきくと、あぁーあれ具合が悪くなるんだよね、と言うけど、私の場合珍しくなんともなかったので良かった。一度目よりも二度目のほうが身体もなれたのか、身体の熱さも少しましになった気がした。
そしてその夜、主治医から説明があるということで別室に呼ばれて、これまでから今の状況と、これからどう治療していくのかの説明を受ける…

2012年12月12日水曜日

記録7

11月29日から12月5日まで。一週間。
ずーっと腕の血管から薬を入れっぱなし。
トイレにだけは歩いて行かせてもらえたが、あとはずっとベットに横になっていないとだめ。
思う存分寝ていられると思っても、そんなに眠れる訳もなく…色んなことが頭の中をかけめぐった。
血栓で詰まったままだとどうなるのかな…もとのように仕事したり、ステージを歩き回ったりできるのだろうか?
もし仕事が今までのようにできなくなったらどうしようか…
と、いうか今まさに進行している現場の仕事は大丈夫なのだろうか…
仕事を休まなければならなくて色んな人に迷惑かけるなぁ…
お金のことも心配だ。まるまる何ヶ月も休んで、入院治療して、事故の保険がきちんと出なかったらどうすればいいんだろうか…
と、言うか、肺にいま、血栓が詰まったらヤバいんだよな。そう言えば少し前に寝てるときに息苦しくて胸が痛いことあった。その時に肺の血管がつまったのか?怖い。こんなことはもちろん初めてだ。呼吸ができなくなったら…緊急手術?肺まであけたら危険なんだろうな…もし万が一があったら家族はどうなるんだろう…
薬ももう一生飲まなければならないと言われたし…
血液が固まらない薬をのんでいて現場で怪我でもしたら危ないんじゃないか?…
なんでこんなことになったのだろう。俺はただ後ろから追突されただけで悪くないのに、なんでこんなに痛い思いして、苦しんで、心配して、不安にならなきゃならないんだろう?くやしい。
ただただ、そんなことばかりグルグルと頭の中に漂わせていた。なにもできない。ただ動かずじっとして、時間がすぎるのを待つだけ。
ひたすら我慢して…
12月5日、二回目のCT撮影となる。